連結部の扉(妻開戸・貫通扉)のガラスの大型化が進むわけ

車両と車両との連結部分には扉が設けられていることが多いですよね。

昔は連結部分に扉がない車両もあって、隣の車両から風が吹き込んできたり、走行時の音が車内で響くといったことのほか、特に冬は寒さが連結部分から車内へ伝わってきて暖房が効かないといったこともありました。

連結部分って蛇腹状の幌が設置されていますが、ここからは音や寒さが伝わりやすいので扉を設けていていないと、車端部におられるお客さんは不快な気持ちで乗車しなければならなくなります。

ですので、車両間を通り抜けた際には扉が閉まったことを確認してくださいね。

勢いよく開けて通り抜けていくだけで閉めない人ってホントに多いですから。

 

 

各車両の車端部に設けてある扉を妻開戸(つまひらきど)と呼ぶのですが、最近の妻開き戸のガラスって以前より大型化していますよね。

中には妻開戸全体を強化ガラスとしている車両もあるほど。

採光の関係とか車内全体を明るく見せるため、ほかには開放的に見せるためとか広く感じるようにといった理由が掲げられています。

たしかに妻開戸のガラスが大きくなるにつれて、隣の車両との一体感を感じることができて広く明るいといったイメージを受けます。

でも本当にそれが理由だと思いますか?

 

 

私がまだ運転士になったばかりの頃、車両課からは一部に残っている車両のように妻開戸を撤去してほしいという声が挙がりました。

その理由は、蛇腹状の幌をカッターなどで切られるというイタズラを超えた器物損壊事案が頻発していたことからです。

昔の妻開戸のガラスってあまり大きくなく、連結部分でしゃがんでしまうと姿がまったく見えない状態になりますから。

しゃがんで幌の下部を切られてしまう被害が本当に多かったんですよ。

ただ妻開戸は外の音や気温の影響を車内へ及ぼさないようにする以外に、車両火災によって発生する煙を隣の車両へ流さないようにする役割もあります。

煙によってパニックになったり、避難誘導が難しくなるケースもあり得ますから妻開戸の撤去はできない。

そこで妻開戸のガラスの大型化が考えられるようになったのです。

明るく見えるとか、開放的に感じると言った理由はいわば副産物だったのです。

 

 

幌が切られる以外には、連結部分で用を足す人や嘔吐する人がいて、幌の掃除や交換が車両課の人にとって大変だったこと。

尿や嘔吐物が腐敗するととんでもない悪臭を放つわけですから、車両課の方にとってはホントにいい迷惑だったのです。

私は言われたことはありませんが、異臭がすると指摘された車掌も多いですから。

また女性が連結部で被害に遭うケースもありました。

これらは見えないところで隠れてという共通項があり、妻開戸のガラスの大型化によって抑止効果が期待できるわけです。

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