車掌としてホームに立っていると、駅に関することをよく質問されます。
もちろん停車駅や最も早く目的地へ行けるのかなど、乗車列車に関する質問も多いのですけどね。
大きな駅って改札口が何か所かあるので
「○○という店はどの改札から出ればよいですか?」
「夜行バスはどこに行けばいいですか?」
というような質問も良くされます。
夜行バスや長距離バスの乗り場ってバスターミナルを案内すればよいのでその駅に勤務していなくても分かるのですが、お店だったり路線バスの乗り場となるとさすがに分かりません。
「すいませんが、駅員がいる案内所で聞いてください」
最近の駅って自動改集札機がずらーっと並んでいて、駅員がいるブースって両端のわりと見つけにくい場所にありますよね。
なので
「駅員ってどこにいるんですか?」
確かにホームを見渡したって駅員らしき人影が見当たらないんですよね。
最近はおそらく少なくなってきていると思いますが、以前は回数券を利用する人って多かったですよね。
私が駅にいた時は駅員が駅名入り回転し付け印を押していたわけですが、今はエンコード化されています。
駅で入場するときに誤って回数券を2枚通してしまう方がそこそこいたんです。
回数券を2枚重ねで通すと、下に位置していた回数券に磁気で情報が入れられます。
上に位置していた回数券には乗車駅が印字されます。
そして2枚ともに入鋏がわりのパンチ穴が開いてしまいます。
するとやってくるんですよ。
「回数券を改札に入れたら扉が閉じちゃって出られないなけど!」
小さな駅なら駅員が対応するのですが、大きな駅ではとりあえず制服を着た電車屋さんである車掌に申し出てくることが多かったです。
車掌に言われたところで駅名小印を持っているわけでもなくどうしようもないので、そこでまた駅員へ申し出るように案内するわけですが
「駅員ってどこにいるんですか?」
とまた聞かれてしまうわけです。
時間があればその人を連れて駅員がいるブースへ連れて行くのですが、発車時間が迫っているとそれもできないので結局は指さして場所を伝える以外にできないのですよね。
あとはトイレの場所だったり落とし物について質問とか、まるっきり駅員の仕事を車掌が行っている感じがありました。
案内板の設置と列車非常停止ボタンの整備をしているから駅員は裏方の仕事を。
今ってどこの駅でもそんな感じになっているけど、やっぱり駅で駅員の居場所がすぐに分からない状態って変だと思うのですよね。