廃札

廃札

自動改集札機

私が駅勤務の頃には自動改集札機の設置が進み、多くの駅で使われていました。関西では比較的早く普及していたのです。しかし当時の国鉄ではまだ改札は駅員の手によって行われていました。

私が勤務していた会社では乗降客数が多い駅においては、機械より駅員のほうが処理が早いために有人改札をわざわざ設けていましたし、通勤客も有人改札のほうが速く通過できることを知っていたために、こちらを選ぶ人が多かったですよ。
当時の定期券は磁気化券でしたから定期入れから定期券を出し、自動改集札機の投入口にわざわざ入れなくちゃいけなかったのですから。

 

当時は単機能でした

今の自動改集札機にはさまざまな機能が組み込まれているようですが、この当時はたいした機能ってなかったのですよ。今は改札を通過した時間を乗車券に記録したり、出場の駅でもその情報を読み取ってデータ化したりできるようですが、あの当時の自動改集札機にはそのような機能は皆無。入場するときに丸い穴を開けて(入鋏)その乗車券を再度使用できなくするのと、出場時に料金の不足が無いかをチェックする程度でした。
自動改集札機で乗車券に情報を入れたり、乗車した駅名や時刻を印字する機能なんてありませんでしたよ。

 

廃札はどうなるのか

自動改集札機に乗車券を投入して駅から出る場合には、投入された乗車券は回収されてしまいます。昔は料金に不足が無いかをチェックするだけで、自動改集札機の廃札入れに投入されていました。
そして夜遅くになると、自動改集札機の廃札箱を取り出しては別の大きな入れ物に放り込む。そんな作業をしていました。
大きな入れ物に集められた廃札は、回収する業者がやってきて全部持ち帰っていました。回収業者はその廃札をどこへ持っていくのか。
工場で細かく裁断されて処分されるだけだったのです。

 

私も会社へ入ったころは、回収した切符を本社かどこかへ全て集めてデータ処理し、そのあとに廃棄されるのだと思っていました。
実際は工場直送で即廃棄していたのでした。
以前廃札を使用して衣類の生地やホームのベンチに再生する取り組みを行っていた会社があったように記憶していますが、今は普通乗車券の発行枚数が減りICカードで乗車するのがふつうのようですから、そのような取り組みももうしていないのかもしれないですね。

 

私が駅勤務の頃にも廃札を再利用する人がいました!
大量の廃札を折ったり組んだりして、鍋敷きなどにしていましたよ。

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