南海特急ラピートで台車に亀裂

8月23日、走行中の特急ラピートの床下から異音がすることに車掌が気付き運転指令に報告。

その音は金属がこすれるような音だったらしい。

おそらくその時点で車両課の係員や運転関係の助役が確認に向かったと思います。

難波駅や関西空港駅で目視で点検はしたでしょうし、走行中も異音がしたとする場所に添乗は続けたと思います。

<一部の報道では泉佐野駅から車両課の係員が当該場所に添乗したが、異音などは確認されなかったためにりんくうタウン駅で下車。この駅間は1.9㎞しかありません。>

南海電鉄によると、ラピートの車掌が指令所に「連結部で金属がこすれる音が大きい」と報告。指令所の指示で、泉佐野駅から車両検査の担当社員が同乗したが、異音は確認できなかった。そのため担当社員はりんくうタウン駅で下車し、運行を継続。結局、車掌が異音を確認後、難波―関空間(42・8キロ)を3往復弱運行したという。朝日新聞より引用

異常は確認されなかったためにそのまま運行。

車掌から異常が報告された後240㎞ほど走行し、営業運転終了後に検修庫か車庫で下に潜り込んで確認したと思いますが、その際に台車に14㎝の亀裂が入っていることを確認。

他のラピートも確認したところ、1編成から10㎝の亀裂を発見した。

また過去にも2度同じような場所で10㎝以上の亀裂があったそうです。

台車の亀裂というと、2017年末の新幹線で起きた事象が記憶に新しいですね。

新幹線の時は車両メーカーの台車の削りすぎと、乗務員・車両課の係員・運転指令間の意思の疎通と、「とにかく列車を遅らせない・運休させない」という昔ながらの鉄道の係員の特性がもろに出た事案です。

今回の南海特急ラピートの件で一部の報道が正しければですが、泉佐野からりんくうタウンまで1.9㎞の区間でしか車両課の係員が添乗しなかった点が解せません。

1.9㎞なんて数分で到着してしまう距離ですからね。

その短時間の添乗で異常が確認されなかったと判断してしまうって、ちょっと手を抜きすぎじゃないのかな。

りんくうタウン駅の次が関西空港駅で、その距離はたったの6.9㎞。

終端駅で床下に潜り込むのは場所がなくて難しいのかもしれませんが、車両課の係員も車掌からどのような感じの音だったのかを聞いたり、もう少し添乗する距離を長くすれば違った判断ができたんじゃないのかな。

最初に“運転関係の助役が確認に向かったと思います”と書きましたが、私が勤務していた会社では助役や首席助役といった運転関係の係員も添乗にやってきます。

車両課の係員と運転関係の係員が直接口頭でやり取りし、その内容を運転関係の係員が運転指令に報告します。

その内容を聞いた運転指令がその後の運行などを判断します。

また車両課の係員が異常がないと判断して下車した場合でも、その後しばらくは運転関係の係員が添乗を継続していました。

不思議ですが車両課の係員がいない時のほうが車両の異常って現れやすいのです。

今回の事案でも根底には

列車は遅らせずに運行しなければいけない

運転取消なんてもってのほか!

という考えが根深くあるんだろうなと思います。

特に運転指令に勤務しているとそういう思想が深くなるのかなと、運転士をしていたころは強く感じていましたよ。

ついでに昔聞いた話ですが

昔は台車に亀裂どころか、車軸が折れるというとんでもない事故もあったとよく聞きました。

おそらく戦後すぐの話だと思いますが、複数のベテラン車掌や運転士から話を聞いたにもかかわらず、どこを調べてもそういった事実を確認することはできませんでした。

昔だから公にせずに隠し通したのでしょうか。。。