融雪機の使用で枕木に火が移ってJR西で運休騒ぎ
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融雪機の使用で枕木に火が移ってJR西で運休騒ぎ

10年に一度と言われた強烈な寒波が去った後も、寒さが残る状態が続いています。

JR西日本の京都周辺では雪によってポイントが不転換を起こし、多数の列車が立ち往生しました。

このことはこのブログでも簡単に書きましたが、並行する私鉄では事前にポイントに融雪機を設置したことで、多少の遅れはあったものの平常通りの運転をしていました。

マスコミなどでもJR西日本に対して、各私鉄では事前に準備できていたのになぜ?みたいな非難記事が殺到し、フルボッコ状態にされたためか、今度は融雪機を使用したことでの失敗が報道されています。

JR宝塚駅の線路から煙、一時運転見合わせ 8千人に影響

カンテラ式の融雪機を使用していたところ、枕木に火が移ったのか煙が出ていることを停車中の列車の運転士が発見し無線連絡。

輸送指令から消防へ通報されて消火活動を行い、このために34本の列車に運休や遅れが生じたという。

 

まず灯油を入れて燃やすことで雪をとかすカンテラ式の融雪機は、長時間使用し続けているとススなどの関係か周りに火が移りやすい。

またそれほど大きくはないですから、適宜給油しないと使い続けることができないわけですが、給油の時に多少なりともこぼれるのです。

私がいた会社でも枕木などに火が移って煙を上げている様子はよく見ましたよ。

だからって運転指令に無線で報告することはないし、万が一事情を知らない乗務員が無線を入れたとしても、運転指令が消防へ通報することはないです。

駅に連絡して、いったん融雪機の火を消させてから枕木に水でもかけて消せという程度です。

それでは消せないと判断すれば列車の運行を止めて消防に通報することになりますが、30年以上鉄道の現場にいてそのような話を聞いたことがないのですが。

結局はJR西の輸送指令がその辺りのことを把握できていないから、火事だ!消防に通報!となっちゃうのかな。

 

だからと言ってカンテラ式の融雪機を廃止して電気式に置き換えることは、費用対効果の観点からやらないでしょう。

駅員の労力はかなり低減されるし、それこそ冬季の非常呼出もなくなるから嬉しいことだけど、さすがにそんなことはしないでしょ。

それより問題なのが、今回融雪機を使用しなければいけない気象状態だったのかなということ。

宝塚市は警報や注意報の発表地域で言うと阪神の属します。

宝塚駅での枕木発煙は29日9時ごろ起きたようですが、風雪注意報は出ていたものの、低温注意報は7時34分に解除されています。

また積雪の予報は出ていませんでした。

この条件で融雪機を使用すること自体がおかしいと思うのですよ。

マスコミにさんざん叩かれたから、おそらく本社の上のほうの人から大号令が出されて、融雪機を使用したのだとおもいますが何やっているんだろうとしか思わないです。

だって冷静な判断というものがそこには存在していないのですから。

どうにもJR西日本は「東海道線救急隊員死傷事故」や「福知山線列車脱線転覆事故」以降冷静な判断を欠いていて、今度は叩かれないようにしようという間違った保守思想に突っ走っている気がします。

※だからと言って私鉄がやっていることが正しいとも言わないですよ、私鉄でずっと勤務して内情を知っている身としては褒められる部分のほうがはるかに少ない……

 

Yahoo!ニュースコメントに、なぜいまだに木の枕木を使っているのか、PC枕木ならば燃えずに済んだだろうというものがありましたが、今でも分岐器周辺は木または樹脂製の枕木が一般的で、PCの枕木はあまり採用されていません。

弾力(弾性)や分岐器の重量の関係などから木の方が適していると在職中に耳にしました。

樹脂製の枕木は適度な弾性があることから広く使われるようになっていますが、コンクリート製の枕木を分岐器周辺に使うには特殊な装置?を使う必要があるようですね。

PCまくらぎ分岐器を扱う会社のHPを見たのですが、私にはもう一つ分かりません、あまり興味もないしね。

詳しい方、バカな私に解説をお願いします。

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