ニュースで見たのですが、JR大宮駅のホーム下で寝泊まりしていた人が逮捕されましたね。
容疑は建造物侵入ということですが、ホームの下で何かを燃やして煙が立ち込めたことで消防や警察が出動したわけですから、ひょっとすると他の容疑でも立件されるのでしょうかねぇ。
さすがにホームの下で寝泊まりしている人を見たことはありませんが、夜間に侵入してきて待合室で寝泊まりしている人は少なからずいましたね。
駅長所在駅で内勤勤務をしているときは午前4時過ぎに駅構内の見回りなどもしていたので、待合室で寝ている人を構外へ追い出すなんて仕事もしましたよ。
この駅構内の見回りのさいに本当に驚いたのは、留置中の車両に侵入してロングシートをベッドにして寝ていた人を発見した時ですね。
乗務員によって留置作業を行い、そのあと駅の助役が留置状態を確認します。
パンタグラフが下がっているか、蓄電池は切れているか、ハンスコ(手歯止)は施行されているかなど。
そして清掃員によって車内の掃除を行い、ブラインドなどはすべて下げられます。
当時はだいたい深夜1時過ぎにガードマンが駅構内の見回りを行い、そのあと駅長室の内勤勤務者が朝4時ごろに駅構内を見回っていました。
いつものように見回りを行っていると、ドアとドアの間の窓にあるブラインドがすべて閉められています。
おかしいなぁと思い車両に近づくと、MGが回転している音が聞こえます。
ちょっと離れて車両のパンタグラフを見ると上がっています。
これはおかしいと思い乗務員室から客室へ入りました。
ブラインドが上がっている車内へ入ると、ひげ面の小汚いおっさんがロングシートでいびきをかきながら寝ています。
シートには小銭や雑誌などが並べるように置かれており、シートの下を触るとヒーターも入っています。
「おっさん!どこで寝てるんじゃ!」
私の声に驚いたそのおっさんはシートから転げ落ち、小銭や雑誌を慌てて拾って逃げようとします。
ちょうどホームを通りかかったガードマンが異変に気付き、二人でそのおっさんを車両から引きずり出して駅長室へ連行。
寝ていた駅の助役や首席助役も起こしてから警察へ連絡となりました。
しかしなぜパンタの上げ方等を知っていたのか・・・
留置されているあちこちの電車で寝泊まりを繰り返すうちに操作方法を覚え、勝手に侵入しては快適に眠れるようにエアコンまで操作していたらしいです。
昔はどこの会社の留置車両も施錠することが少なかったですしね。
ちなみに私が勤務していた会社で留置車両の施錠を実施しだしたのは、私が運転士生活の晩年に差し掛かったころでした・・・