運転指令もミスをします

誰でもミスはするものです

通常は信号やポイントの制御はコンピューター任せなのですが、ダイヤが乱れれば運転指令が手動で制御を行います。
ダイヤが乱れていることは車掌や運転士も、そして運転指令も自覚しているので普段以上に集中して仕事をしています。なのでちょっとでもおかしい部分があれば、乗務員も運転指令も自分自身で気付くことが多いもの。
ただ運転指令は少ない人数で広範囲を見なければいけないので、どうしてもミスを犯します。例えば入場する番線が違うとか、出発信号を上げる時間が早すぎるとか遅すぎるといったことは、ほとんどが運転士が気付いて列車無線で知らせて修正を促すことが多いのです。

 

運転本数の少ない時間帯に場内開通待ち

最終電車の1本前を担当していた時です。
※最終の1本前を終前と昔は呼んでいました。
次が終点で、お客さんを降ろして入庫すれば勤務終了というところだったので、気分は仕事終了モードでいっぱいでした。
駅に近付いていくのですが閉塞信号機がY(黄色)で1つ目の場内信号機はR(赤)になっていました。
ただでさえ電車の本数が少ない時間帯に、先行列車に接近するとか、先行列車がまだ停車中だなんてあり得ません。
そこですぐに運転指令へ列車無線を入れます。

「〇〇駅場内信号Rのままです、進路の開通をお願いします」

すぐに「了解」という返事は返ってきたものの、なかなか現示アップしません。
しばらくすると1つ目の場内信号機はYY(黄黄で警戒信号)になったのですが、その先の場内信号機はRのままです。
こちらはお客さんを乗せているし、早く仕事を終えたい気持ちでいっぱいです。なのに目の前にある駅に入れないなんて・・・

 

保守車両がいて入場できない

2つ目の場内信号機の直近に列車を止めたのですが、私の視界には信じられない光景が飛び込んできました。

なんと私がこれから入場する番線に、保守車両が止まっています。
保守車両の入出庫や出発入場はすべて手動によって進路が構成されます。つまり、車庫の信号所と運転指令がミスしたわけですね。
完全に停止した後も何の無線連絡もしてこない運転指令、そこで

「こちらが入場する予定の番線に作業車が止まっていますが、こちらはいつになったら入場できますか?」

と列車無線を飛ばしました。
それでも何の返答もありません。

結局5分近く止められようやく入場しました。
でも運転指令も車庫の信号所の助役も乗務区の助役達も、誰一人謝ることも言い訳することもありませんでした。
実はこの手のミスは頻繁にあるのですが、表に出ることはほとんどないのです。
表に出したくないから、こういったことがあったと文書で残すこともありません。
そして必ず翌日以降に、言い訳を十分に考えてから、当たり障りのない助役が謝りに来ます。それも周囲に誰もいない所へ連れていかれてから謝ってくるのです。

ちなみに交代が遅れたとか、出庫が遅かったといった運転士に非がある遅れの場合、だいたい1分遅れれば事情聴取だといって乗務を外されることになるのです。

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