運休区間が発生した時の乗務員
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運休区間が発生した時の乗務員

豪雨による大きな被害

西日本の広い範囲で大災害をもたらした豪雨。

近年このような災害が増えており、普段から防災意識を高める必要があるとは思うものの、今回のような豪雨に襲われると個人での備えだけでは到底まかないきれません。

水道・電気・ガス・通信といったライフラインの強化に加え、災害に強い鉄道や道路というものが求められているのではないかと、個人的にそんな感想を持ってしまいます。

乗務員が足りない

今回の豪雨では相当広い範囲で運休区間が発生しましたし、復旧までに相当時間がかかる区間も存在しています。

運休区間が発生した場合、その前後の区間での運転本数も減少するのが普通です。

これは車両の運用のやりくりができないこと、前後の区間でも徐行運転などで通常時の運転速度では運転できないこととともに、乗務員のやりくりができないことも大きく関係してきます。

車両は車両課の車両運用表によって運用され、車掌や運転士は仕業表によって乗務する行路が定められています。

私が所属していた乗務区では、できる限り仕業表に近い列車に乗務させるように手配をするのですが、運休区間があって折り返し運転となった時点で、そもそもの仕業内容とは大きく異なってきます。

運転区間自体は短くなっていても乗務時間が長くなってしまうことが多く、仕業表で定められた次の乗務すべき列車に間に合わなくなってしまうケースが多いのです。

すると予備勤務のほか明け番の乗務員を帰らせずに乗務させたり、乗務区周辺に住む乗務員を呼び出したりして対応するのですが、運休区間があることで出社できない乗務員もいます。

仕方なく自家用車で出社するにしても、道路も寸断されている状況では出勤時間までに乗務区へ到着するのも難しくなる。

こんな感じで乗務員の絶対数も足りなくなってしまうのです。

2~3時間乗務してようやく乗務区へ戻ってきたのに、10分後に到着する列車を担当してくれ!なんてことも頻発してしまうのです。

一時的に乗務員が余ったとしても

たまにですが、乗務員が余って乗務区にあふれかえっている状態もありました。

これは人身事故で警察が運転抑止の要請をしてきたときや、救急隊が軌道内に入るための抑止の時によく起こりました。

乗務したくても本来乗務する列車がまったく動いていなかったり、取り消し(運休)になってしまうからです。

でも抑止が解除されて列車が動き出すと、〇分を担当する乗務員はまだ×列車に乗務中という事態につながり、結局あふれかえっていた乗務員を順に乗務させていくと、△分を担当する乗務員はまだ乗務中。

気が付けばまた乗務員が足りない状況になってしまうのです。

 

 

 

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