ハネが乗務員室に次々と飛び込んでくる

横から割り込んだ鳩が列車の前を飛ぶ

これの話は7~8年前でしょうか。
優等列車を担当していて、快調に100km/h以上で走行しているときでした。
鳩が1羽ハネをばたつかせて、私が担当する列車の前へ横から入ってきました。そのまま横へ抜け切ればよいのですが、残念ながらその鳩は列車に追いかけられるように飛んでいきます。
こちらは100km/h超で走っていますから、瞬く間にその鳩に追いついてしまい接触します。
だいたいの場合は鳩は妻面のガラスにドン!という鈍い振動とともに当たるのですが、その時は“パリーン”というガラスが割れる音がしました。
運転しながらざっと窓ガラスを見たのですが、割れている様子はありません。
なので気にせず次の停車駅まで普通に運転することにしました。

 

乗務員室内にハネが舞う

しばらく走行していると、ダウンジャケットの縫い目から出てきたかのような、小さいハネが乗務員室内に漂い始めます。さっきの鳩のハネだろうかと思いながら走行を続けていると、乗務員室内にある方向幕の確認用のふたの隙間からハネが入ってきていることが分かりました。
ということは、さっきのパリーンという音は方向幕のガラスが割れたのかな?
そう思った瞬間に方向幕の確認用のふたが風圧で開いてしまい、鳩の大きなハネまでが乗務員室内を飛び交います。
客室からは何やらキャー!という悲鳴にも似た女性の声が聞こえてきます。
鳩の細かいハネを吸いたくないから側窓を開けて運転していたためですね。

 

方向幕がぐちゃぐちゃに

停車駅に無事停車させてから、ホームに降り立って方向幕を見てみるとガラスは割れ、幕はぐちゃぐちゃになって行先や列車の種別が分からなくなっています。
※ぐちゃぐちゃになることをジャムると言っていました
乗務員室へ戻って乗務員室側から割れた方向幕を確認すると、方向幕に絡まった鳩がいます。この衝撃ですからおそらく死んでいるでしょう。
運転指令にその旨連絡し、そのまま運転を継続して終点に到着。駅の係員がホウキとちり取りを持って立っていました。

 

なんと鳩は生きていましたが

乗務員室側からぶつかった鳩を取り出したところ、まだ生きてました。
駅の係員も困惑していましたが、私が鳩を引き取って運転などできるはずもありませんから、よろしくとだけ伝えてエンド交換しました。
あとで車掌に聞くと、かなり困った顔をしながら瀕死の鳩をどこかへ持っていたそうです。
ちなみに行先の表示ができないとさすがに都合が悪いため、このあとこの車両は交換することになりました。

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