本当は踏切じゃないけど・・・勝手踏切

勝手踏切って誰が名付けたのでしょうか。

気が付いたらテレビなどでもこう呼ばれるようになっていました。

勝手踏切とは本来の踏切ではなく、地元の住民などが遠回りしなくても済むといった理由で、勝手に線路を横切る場所のことです。

踏切ではないので警報器も遮断機もありません。

でも私が勤務していた路線にあった勝手踏切には、線路を横切りやすいように軌道内に板が敷いてありました。

 

車掌の時からその存在は知っていたのですが、運転士になってからはその勝手踏切でドキッとする経験が何度もありました。

こちらがかなり接近しているのに、勝手踏切を渡りだす老人の多いこと。

私は幸いそこで非常ブレーキを入れる事態にまで至ったことはありませんが、多くの運転士は勝手踏切の手前で非常ブレーキを投入したことがありますし、人身事故を起こした運転士もいます。

勝手踏切に関しては会社が設置した通行場所ではなく、地元の住民が大昔から便利だからと勝手に渡っている場所です。

何度も何度も勝手踏切の閉鎖について、地元住民や地元の役所を交えて話し合いを行ってきたようですが、合意に至ることなくそのまま放置されてきました。

ずっと利用している人たちにとって勝手踏切は、すでに既得権益のような状態になっていたようです。

 

ところがある日突然、勝手踏切への入り口がフェンスで閉ざされてしまいました。

周辺で特に何かを工事したような様子もなく、近くの踏切へ迂回することになったようです。

会社が設置した正式な踏切が閉鎖されるとしたら、事前に全乗務員に周知徹底させます。

※乗務手帳に記入して助役がチェックします

しかし勝手に住民が渡っていた場所にフェンスを設置しただけ、元々会社は公式には認めていなかった勝手な渡線道でしたから、ただ土木工事によってフェンスを建てただけって態度でした。

だからこの勝手踏切の閉鎖は、実際に運転して自分の目で確認するまで知りませんでした。

 

勝手踏切や警報機や遮断機の無い第四種踏切ってまだまだたくさんあるようですね。

第四種踏切に警報器や遮断機を設置することは可能ですが(金銭面のほか様々な理由で難しいことが多いようですが)、勝手踏切を正式な踏切に格上げすることはできません。

※踏切の新設は原則認められない

でも通行する人の安全面からも、運転士の精神的疲労からの解放のためにも、この勝手踏切は何とかしてもらいたいなぁと思います。

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