横浜市営地下鉄(ブルーライン)で発生した脱線事故。
6月6日の始発で起こった事故ですが、4日経った今朝もまだ運転再開していません。
※今日の10時から暫定ダイヤでの運転らしいです。
幸い脱線した車両はすべてレール上に戻すことができたので、レールや枕木、通信設備などの復旧作業を行い、その後試運転を走らせて異常が無ければ運転再開となります。
脱線した車両は湘南台駅に留置しているそうですから、とりあえずこの駅の2線ある線路のうち1本だけを使って仮復旧とするのでしょうね。
電車が脱線すれば取りあえずはレール上に戻す作業を行います。
最近は新しいタイプの油圧ジャッキやエアージャッキが使われることが多いようですが、地下線内など狭い場所で使用は難しいようですね。
私は車庫内で行われていた脱線復旧作業の訓練を見たことがありますが、電車なんて古い電動車(モーター等を搭載した車両)だと40tほどありますから、本当に少しずつ持ち上げていって少しずつレールに寄せていって乗せるって感じです。
訓練ですから割と作業しやすい状況下となりますが、それでもレールに乗せるまでには30分以上を要したと記憶しています。
それが場所の制約もあるし、車輪がバラストにめり込むような状態でのジャッキアップ作業ですから、今回の脱線事故では相当悪戦苦闘したんじゃないのかなと思います。
私もいろいろな試運転を担当しましたが、脱線事故の後の開通試験の試運転は経験がないですね。
この手の試運転だと横に保線・電気関係の係員のほか、たぶん運輸部門を統括するえらーい人も添乗してくるんですよね。
えらーい人は不通の日数が長くなったことへの責任感から現場へやってくるのですが、現場からするとこのえらーい人のお世話をするのに人員を取られるから、かなり迷惑だったりするんです。
現場のトップの人はゴマを擦るのに忙しくなって、指示などが疎かになるし
今回の横浜市営地下鉄での脱線事故では、脱線した車両を車庫へ収容することができていません。
台車に歪みがある車両があることが確認されていて、他の車両も含めて車庫までの走行に耐えられない可能性があるとしています。
本当に台車がまずい状態だとすれば、仮台車をはかせるなどまた難問になってしまうでしょうし。
※地下駅で仮台車をはかせるなんて芸当ができるとは思えないけど
そう思うと地上の路線で同様の事故が起きた場合と地下線で起こった場合とを比較すると、その作業方法も時間も大きく違ってくるんだなぁということを見せつけましたね。