停電時でも車内灯は点灯するし走行も可能に?

アメリカ・ニューヨークのマンハッタンで大規模な停電が発生し、エレベーター内での閉じ込めが多数発生、地下鉄ももちろん運転ストップ。

地下鉄の駅構内は真っ暗だったけど、地下鉄車内の電気は普段通りに点灯しているように見受けられました。

電車には蓄電池(バッテリー)が搭載されていて、直流で動作する各機器は停電時でも動作可能。

車内放送装置や列車無線、直流化された蛍光灯などがその対象です。

私が勤務していた鉄道会社で車掌になった頃、車内灯の直流化はおろか前照灯も交流のままのものがほとんどでした。

夜間に停電したりSIVやMGが故障したりしても、車内はほぼ真っ暗で前照灯や標識灯の類も点灯しない状況でした。

ただ車内灯とは別に予備灯というものが1両に数か所設置してあって、蓄電池から供給される直流電気で薄暗くは点灯していました。

家庭の電灯でも常夜灯といって黄色やオレンジ色に薄く点灯するものがありますが、本当にあんな感じでボワーっと点灯する程度でした。

夜間に走行中に急に車内灯が消えて予備灯だけになることも昔はよくありましたが、ビックリして悲鳴を上げるお客さんがいましたからね。



さすがに暗すぎるためか、予備灯の設置をやめて蛍光灯の一部を直流化し停電時には一部の車内灯が点灯するように改良され、前照灯も徐々に直流化されていきました。

すべての車内灯が点くわけではないのですが、薄暗く光る予備灯に比べれば断然明るくなっていきました。

最近投入される新しい車両は車内灯などでLED化が進んでいて、既存車両でもLEDに更新するケースが多いですね。

LEDって直流で点灯するので家庭用のLED電球を見ると分かるのですが、差し込み口のあたりって意外と重いですよね。

これって交流の電気を直流に変換する装置が入っているためです。

私も今回調べてみるまで知らなかったのですが、鉄道用LED室内灯は交流・直流の両方の電源に対応しているようで、これなら通常時は今まで通り交流で点灯させて、停電時には直流で点灯させることができる。

つまりは停電時でも通常と同じ明るさが得られるってことになるんですよね。

来年デビュー予定の東海道山陽新幹線のN700Sは搭載しているリチウムイオン電池を使って、停電時にモーターを動かして移動できるようになるとか。

先日その様子が公開されて、時速約30㎞/h程度で約2㎞ほど走行した。

リチウムイオン電池だけでどの程度の距離が走行できるのかは分かりませんが、トンネル内や橋梁上から取りあえずは安全な場所まで移動させることを目的としているのでしょうか。

そのうち在来の車両にもこのような装置が取り入れられるでしょうね。

2㎞くらい走行できれば都市圏ならば最寄りの駅に到着できるでしょうから、地震などによる長時間の閉じ込めも解消できるようになるかも。