東海道線大船駅で高崎行き普通列車が貨物線へ異線進入
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東海道線大船駅で高崎行き普通列車が貨物線へ異線進入

昨日(2023年5月23日)JR東日本、東海道線の大船駅で国府津発高崎行き普通列車が貨物線へ異線進入。

バックできないということでそのまま進行して品川へ向かった。

本来停車するはずだった大船・戸塚・横浜・川崎各駅で下車予定だった人は、武蔵小杉駅に停車させて乗り換える措置が取られたようです。

 

大船駅の場内信号機を見誤って、本来東海道線へ入らなければいけないのに貨物線へ異線進入した運転士のミスです。

私がいた会社では原因の如何を問わず、とにかく異線進入した運転士がすべて悪いということで処分されるのが定位。

信号をてこ扱い(信号士等による手作業での進路構成)していても、システムの不具合で別の進路を取っていても、とにかく運転士が信号機を見落として別線へ入れば運転士だけが処分されていました。

 

さてさて今回の大船駅でなぜ貨物線側へ進路が構成されていたのかは分かりません。

たとえば

貨物列車が遅れていて運転する順番が変わっていたのに、信号システムに介入せずにそのままにしていたから、旅客列車に対して貨物線への進行を指示する信号現示となったとか。

信号システムが何らかの不具合を生じ、貨物列車はすでに進入したのにまだ進入していないと誤認識して、貨物線側への進路が構成された状態だったとか。

すでに旅客列車は進入したものと誤認識して、後続の貨物列車に対する進路を構成してしまったとか。

何らかの原因で信号扱いを信号士等による手作業(てこ扱い)に切り替えており、信号士等が間違った信号現示を出してしまったとか。

信号システムがなぜか一つ列車を飛ばしてしまい、後続の列車に対する進路構成を先に行ってしまったとか。

 

私が運転士時代に経験した異線現示からいうと、このあたりが考えられる原因となるでしょうか。

現実の話として、列車運行管理システムが導入されていて通常はすべて機械任せで、進路の構成や駅での案内放送や行き先の表示も自動化されていますが、年に数回は進路構成の間違いなどがありました。

そのたびに指令長をはじめ乗務区長や駅長が言い訳をするのですが、システムの不具合は絶対に認めない。

「設定されたダイヤより少し早かったから、システムが勘違いして一本後の列車に対する信号現示を先に出してしまった」

本当に意味不明な言い訳をよく聞きましたが、本当に変な会社でした。

これでも関西大手私鉄ですからね。

今でも体質は変わっていないと思うが……

 

今回の大船駅での事故ですが、JR東日本横浜支社は

「当時、東海道線の信号が赤、貨物線の信号が黄色となっていた」

「本来は東海道線の信号が青と表示されるはずだったが、異なる表示になった」

との説明しているそうですが、今のところ詳しい原因は分かっていなさそうですね。

でも運転士が信号の確認をきちんと行って、場内信号機の手前で停止すれば問題は起きていなかったわけですから、やっぱり運転士の責任が重くなるかなと思います。

通常ならば場内信号機の手前の閉塞信号機には進路予告機が設けられていますから、その時点で確認できたいたら場内信号機の手前で停止できていたわけで。

となると、指差確認や喚呼はお飾りだったの?って具合に、支社や本社から現場に対していろいろと圧力がかかるのだろうななんて思ってみたり。

JR東日本と私がいた会社では体質も違うでしょうから、私では想像できないような展開になっているのかもしれないし……

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