乗務前のアルコールチェックで検出 始発列車が遅れる JR北海道
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乗務前のアルコールチェックで検出 始発列車が遅れる JR北海道

昨日(2023年5月25日)JR北海道 釧路5:43発新得行きの始発列車が、運転士の乗務前のアルコールチェックで微量のアルコールを検出したため、この運転士を乗務させることができなくなり、代替の運転士の手配が必要となったことから20分遅れで出発したとのこと。

泊まり勤務だとすれば、仮眠時間を使ってアルコールを摂取したことになるので、JR北海道も管理体制を問われるだろうと思っていたら、当該運転士は前日の13時40分に退勤していたとのことだから、この日は日勤として出勤してきたようですね。

道交法では呼気1L中のアルコール濃度が0.15mgを超えると酒気帯び運転となりますが、この運転士の乗務前のアルコールの数値は酒気帯び運転に該当しない程度だったそうで、法律上は自動車やオートバイを使って出勤しても問題はないが、JR北海道では微量でもアルコールが検知されれば乗務させないと決まっているようで、このために別の運転士を手配することになり始発列車が遅れたということですね。

 

私とあまり年齢が変わらない59歳の運転士だったそうですから、国鉄時代のことをよくご存じの方だったでしょうね。

昔は本当に道交法の酒気帯び運転ではなく酒酔い運転に該当するような状態で乗務している人もいたし、会社内の食堂でふつうに酒盛りしていましたが、おそらく今回の運転士はそのような光景を目の当たりにしてきただろうし、実際に同じように会社の施設内で飲んだこともあるかもしれません。

そして国鉄時代や分割民営化した直後のJRで飲酒運転が原因の列車事故も目の当たりにしているはずです。

それでも魔が差したのか、ちょっといつもより遅くまで飲んでしまったのかは知りませんが、アルコールチェックで引っかかる数字が出るほど飲んでしまったのですね。

 

記事を読んでいると5:43の始発を担当するはずだった運転士は、出勤点呼を4時30分より前に行い、その際にアルコールチェックを行ったそうですが、そうすると出勤時間は朝の4時20分台となります。

JRではこのような早朝出勤の仕業を組まずに泊まり勤務とするのだと思っていたから、私はその点にも驚きました。

私がいた会社でも基本は泊まり勤務ではあるけど、朝4時台に出勤したり退勤時間が24時を回るような日勤の仕業もあったから、同じような感じだったのかな。

だとすると、早朝だからこそ寝坊して遅刻することもあるのだから、早朝から予備勤務の運転士の配置とか、または監督職が乗務できる体制を作っておく必要があると思います。

そういったバックアップがないから運転士の手配に時間がかかって、始発列車が20分も遅れたわけですから。

 

私はアルコールはほぼ飲むことはありません、体質的にダメなので飲んでも年に1~2回程度だったので、運転士晩年に導入されたアルコールチェックはまったく問題はなかった。

マウススプレーで引っかかったこともあるし、ガムを噛んでアルコールチェッカーの警報音を鳴らしたこともあり、指導担当の助役が飛んできて

「あれ?お酒なんて飲まないのに鳴らしたのか?」

なんてこともありましたが。

 

今でも家にいる時は晩酌で少しは飲むという運転士や車掌は多いことでしょう。

さすがに会社施設内で飲むような乗務員は今はいないと思いますが。

今の時代は乗務前日の夜に飲むことはほぼ不可能な時代ですから、どうしても乗務員を続けていくのならばそれに従わなければいけません。

それが今のルールですから。

それとJR北海道ももう少し乗務体制のバックアップを考量する必要があると思います。

もちろん今回のケースはアルコールが検出された運転士に非があるのですが、早朝出勤の仕業を組む以上は、車で出勤する途中で事故に遭って出勤できないといったケースもあるわけで、バックアップの要員を配置するのは当然だと思います。

今回のような始発列車が遅れるような事態を招かないように考えておくのも、鉄道事業者の務めだと思いますよ。

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