運転時計(懐中時計)にまつわる話 中古品の価格を見てびっくり!
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運転時計(懐中時計)にまつわる話 中古品の価格を見てびっくり!

運転士

運転時計(懐中時計)

私がいた会社では、運転係員(「かかりいん」ではなく「けいいん」と呼んでいました)になると運転時計(懐中時計)が貸与されます。

私の場合は1983年に車掌になった際にはじめて貸与され、10年間の使用で払い下げられて新しい運転時計が貸与されます。

なので計4つ貸与され、すべて払い下げられて家に持ち帰りました。

最後に貸与された運転時計は2013年のもので、運転士として使用した期間は1年ほどでしたからあまり傷もなく、かなり良好な状態だったために退職時に同僚に予備の運転時計としてあげてしまいました。

なので今は家に3つあります。

アイキャッチ画像がその運転時計ですが、文字盤が茶色く変色しているものが2003年に貸与されたもの、画像で上に配置したものがもっとも古い1983年に貸与されたものです。

車掌としては4年間乗務しましたが、車掌の場合は運転時計よりも腕時計の方がはるかに使いやすいので、カバンの中にしまったままだったから古いものの方が状態が良いのかな?

ちなみに払い下げの時は数百円だけお金を取られていました。

別に古い時計なんて欲しくはないのですけど、ほぼ強制的にお金を取られて持ち帰らされていたというのが実情で、電池の交換もせずただ机の引き出しにしまい込んでいるだけなんですよね。

 

先日Xにリポストで流れてきたのですが、中古の運転時計(懐中時計)が5500円で売られていることにビックリ。

ちょっと高すぎないかなと思ってググってみたら、もっと高く売られているので二度目のビックリ!

使い古して、中の清掃も行われていない古い運転時計がこの値段って。

私なんて数百円でも高い!と思っていたので。

 

 

乗務員室に入ってから気付く…

ホームで乗務交替をして引継ぎを受け乗務員室に入る。

乗務用のカバンを置き、スタフやキーを所定の場所に置き、運転時計も…

ポケットに入れていたはずの運転時計がない!

ということがたまに起きます。

ズボンのポケットに入れたまま詰所で休憩していて、何かの拍子にポケットから出て行ってしまう。

それに気付かずに乗務交替へ行ってしまうというのが多く、交替の運転士の運転時計を借りて乗務する人が大半でした。

中には借りずに自身の腕時計を運転台に置いて乗務する運転士もいましたけど、今ならばその様子を見た人がクレームを入れるかもしれないから、やっぱり交替の運転士に借りることになるのかな。

ただホーム留置や出庫車両から担当する時には誰とも交替しませんから借りようがない。

そうなると自分が所属する乗務区のある駅ならば、構内電話で予備の運転時計の手配をお願いすることになります。

他には駅の係員にお願いすることになるのかな。

2022年5月に運転士が一時的に運転時計を紛失し、列車の出発が13分も遅れたという事案もあったようですし。

 

私がいた会社の場合は、運転時計の裏面に社章のほか通し番号が刻印されていて、その番号を見れば誰に貸与していたものかが分かります。

詰所等で落とした場合には

「お前の運転時計がソファの上に落ちていたと、運転士の○○が届けてくれたぞ」

みたいな感じで戻ってきていました。

ちなみに私は上着の胸ポケット、または制帽の中に入れて棚に置いていました。

手癖の悪いやつが制帽の中に入れている運転時計を盗んで、鉄道の中古備品類を売買するお店に持ち込んでいたという事件もありましたが…

 

運転時計の電池切れや故障

電池寿命は約10年とセイコーのHPを見ると書かれていますが、中には7~8年で電池が切れてしまうこともあります。

貸与品ですので電池の交換は会社が面倒を見ていたのですが、だいたい月に一回くらいまとめて系列の百貨店を通じて交換に出されます。

その間は乗務区にある予備の運転時計の貸し出しを受けて乗務していました。

予備の運転時計は会社に10個ほどが用意されていましたが、電池切れ以外にも貸し出す理由として運転時計の故障があります。

ただこの時計はかなり丈夫で故障することはめったにありませんでしたが、不注意で落としてしまうことも多くてガラスが割れることのほか、衝撃で文字盤が回ってしまうことがあります。

芳林堂書店 みずほ台店のXから画像を引用

この画像のように文字盤が動いてしまうことがあります。

それもたいていはここまで動いてから気付くのではなく、乗務中に少し違和感を感じて、よく見たら文字盤が5度くらいだけ動いている……ということが多いような気がします。

これ時計を振っていたら少しずつ文字盤が動いて、そのうちピッタリ12を真上に持って行くことができるのですが、電車の振動で少しずつ動いていくので無駄な抵抗でしたね。

 

最初に10年で払い下げになると書きましたが、それ以降はあくまで私物となり、電池が切れようがガラスが割れようがすべて自費での交換・修理になります。

そこで乗務員の中には、そろそろ交換の時期というころに運転台の角にわざと運転時計をぶつけて、ガラスを割って交換に出す人もいました。

ガラスの交換の際に内部の清掃なども行ってくれるらしく、どうせ払い下げられるのならば状態が良い方が良い!ということで、ベテランの乗務員さんの一部がこういうことをやっていました。

担当の助役はかなり渋い顔をしていましたけどね。

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