切符を落としました

再収受証明なんて発行したことがない

改札で座っていると週に1回くらいは
「切符を落としちゃったのですが」
というお客さんがやってきます。
規則ではもう一度お金を払ってもらって再収受証明を発行し、もし失くしたとする切符が見つかれば、再収受証明とその切符を出していただければ手数料を差し引いて返金することになっています。
あくまで規則上の話で、私が駅で勤務した2年間に再収受証明を発行したという事例はありませんでした。
本社からはたびたび規則通りに再収受証明を発行するようにと指導は来ていたのですけど、誰も発行しなかったですよ。
最近の駅係員はきちんと再収受証明を発行するようだと聞いたのですが、実際はどうなのでしょうね。

 

そのまま改札を通していました

では昔なぜ再収受証明を発行しなかったのか。
答えは簡単で切符をなくしたと申し出られると、どこから乗車しいくらの切符を失くしたのかを聞きます。そしてそのお客さんの様子をみて判断するのです。
「今度からは気をつけてくださいね」
この一言だけ付け加えて改札を通すことが多かったです。

 

失くしたのではなく、はじめから切符を買っていない

中には改札を通らずにホームによじ登って乗車し、降りる駅では脱出できなさそうだとみると改札にやってきて
「切符失くしたんやけど」
という感じでやってくるヤンキーがいます。
この手の連中には問答無用で
「乗車駅が特定できない場合は、始発駅からの料金と2倍の増運賃をいただきます」
これは鉄道会社とお客さんとの取り決めである約款(営業規則など)に定められていることで、約款通りの請求をしただけのこと。
始発駅の考えも、乗車してきたであろう列車の始発駅ではなく、申し出のあった駅から最も遠い駅を始発駅とする考えも本社からの通達でありました。JRの長大な路線を持つ会社でこれを適用したらとんでもないことになりますが、総延長があまり長くない私鉄ならば十分請求される可能性はありますよ。
実際には2倍の増運賃を取ることはなかったですし、話のやり取りをしているとどこの駅の改札を通らず電車に乗ったのかは、不思議と口走っていましたよ。

 

結局はお客さんの態度で決めていました

もちろん格好や口調はもろにヤンキーでも、謝ろうという姿勢を少しでも見せている人ならば、そのまま改札を通していました。
たまに偉そうな口調で切符を失くしたといって、改札を素通りしようとする中年の人がいますが、この手の人はきっちりお金を取っていましたよ。
「いつもは通してくれるのに、お前は何という名前だ!」
なんて逆ギレする人もいましたが「いつもは通してくれる」って、そんなに切符を失くすことが頻繁にあるものですか?

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