駅員をしていて困ることの一つに、発売できない乗車券類を売れと言われることがありました。
私が経験して本当に困った事例の一つに、精算所の窓口なのに切符を売れというものがありました。
この時のことは以前に書いていますので、興味がある方はご覧ください。
精算所の窓ガラスを強く叩かれて通声穴部分が壊されて飛んできた
ちなみに通声穴とは、声が聞き取りやすいように開けられた穴のことです。
仕切られているガラスの一部分が丸く切り取られていて、そこにたくさんの穴が開けられた別のガラスやアクリル板をはめ込み、金属のフレームで固定されているって文章で書いてもわかりにくいのですが
この丸い部分って強めに殴ると簡単に外れちゃって、実際その瞬間を見たときは唖然としましたからね。
JR富士宮駅で、駅員と口論になった高校の教師が傘で殴って、窓口のアクリル板に傷をつけたという疑いで逮捕されたという記事が出ていました。
駅の窓口アクリル板を傘でたたいて傷つける、高校教諭「切符購入巡りトラブル」
グーグルマップの富士宮駅の画像を見たところ、改札口の横に窓口が一つあって、ガラスで仕切られていて真ん中あたりに通声穴が開いた丸い部分があるので、ここを傘で叩いたのかなと思います。
切符の購入について口論となったようですから、販売できない切符なので断ったところ激高したのかなと、個人的には思います。
以前は購入できたのに、なぜ今回は売れないのだ!
みたいなクレームは頻繁にありますから。
この通声穴が開いた丸い部分ですが、私がいた会社では「穴の開いた丸いところ」って、非常にべたな言い方をしていましたが、JR西日本の関連会社が販売している物は「ビデオフォン」という商品名で販売されているようです。
横浜市営地下鉄ブルーライン・下永谷駅では案内所内に侵入し暴れて、定期券発行機などを破壊するなど800万円相当の被害を出した人も逮捕されています。
ここまで大きな被害に遭ったことはありませんが、改札窓口内に入ってきて、備品や書類などを荒らされたことはあります。
まだ会社に入って1年も経っていない頃でしたが、先輩たちに「○○駅では植木屋の○○だけは気を付けろ」と言われていたのですが、普通にその人と受け答えをしていたら気に食わなかったらしく、乱入されて暴れられてホントに大変でした。
今なら即警察へ通報する事案ですけど、昔って鉄道側への被害に関しては意外と通報せずに済ませていた気もします。
もちろん他の旅客に被害が及べば110番通報していましたが、駅員や車掌が殴られた案件なんて泣き寝入りだった気がします。
窓口のアクリル板に傷をつけた程度で逮捕というのも、今の時代だからなのかなと思います。