地方私鉄の運転士不足と車掌や運転士になりたくない鉄道員の増加
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地方私鉄の運転士不足と車掌や運転士になりたくない鉄道員の増加

あくまで個人的な意見

先日「乗りものニュース」にも記事が出ていたのでご覧になった方も多いと思いますが、特に地方私鉄で運転士など乗務員不足が顕在化しており、そのためにダイヤを改正して運転本数を削減する動きが加速しています。

その一方で北陸鉄道石川線は赤字のためにバス化も検討されたが、バス運転手不足の影響で廃止を断念して鉄道路線の存続を決めたところも。

運転という仕事自体に人が集まりにくい実態が如実に表れています。

 

 

賃金も低く、都会へ出たい人が多い

「乗りものニュース」に出ていた記事は、減便の理由は「運転士不足」鉄道も顕在化 「平日ダイヤ」維持できない事態も あえぐ地方私鉄です。

この記事によると

  • 長崎電気軌道では2023年5月に赤迫~市役所~蛍茶屋をむすぶ「3号系統」を減便
  • 10月には福井鉄道では日中時間帯の急行の廃止、始発の繰り下げと最終の繰り上げの実施
  • とさでん交通は8月14日~31日まで乗務員不足を理由に平日も休日ダイヤで運行

もちろん利用者の低迷も減便の理由にはあるのですが、それに加えて乗務員が不足していて、運転したくても運転できない事態に陥っているようです。

地方では運転士に限らず様々な業種で人手不足が叫ばれていますが、その理由の一つに若い人が大都市へ憧れを持ち、地元を出て行ってしまうことが挙げられます。

テレビなどマスコミ報道のほか、雑誌でもSNSでも東京を中心にお店や人気スポットを取り上げることが多く、現在共住する街より魅力的に映りますからね。

それに加えて地方と都市部との賃金格差も大きく、生まれ育った地元に残るという選択を取りにくい状況もあります。

運転士など運輸部門以上に人が集まりにくいが施設関係の社員。

電気や施設などいろいろな人材が必要ですが、夜間作業が多くかなりの重労働のわりには賃金が低く、人手が慢性的に足りない状態が続いてます。

 

また現在鉄道会社で働いている人の中にも、転職を希望する人が多いことも実態としてあります。

早朝から深夜まで、基本的には泊まり勤務で、部署によっては深夜から早朝まで寝ずに働くこともある。

でも賃金はその業務量と比べると良いとは言えない状態ですから、転職を希望する人がどうしても増加します。

入社希望者が少なく、入社した人も早期退職を考えてしまう職場、それが鉄道業の実態です。

 

 

鉄道会社に入ってから乗務員になりたくないと思う人の増加

私がいた会社だけなのかもしれませんが、駅員のままでいたい、乗務員にはなりたくない、車掌にはなったが運転士にはなりたくない、そんな人がかなり多かったです。

せっかく運転士になっても、ダイヤをほとんど乱してもいなし負傷者もいない、そんなちょっとしたミスでも運転士はかなり責め立てられます。

そして数日間、場合によっては1か月以上の教育という名の監禁指導が待っており、その間に監督職である助役以上から言われる言葉は教育なんてまったくなくて、

「もう運転士を辞めて別の部署へ異動しろ」

「自分から異動を申し出ろ」

という言葉を遠回しにして言われるだけ。

中にはストレートに、

「今後は運転士としてハンドルが握れるとは思うな」

なんて発する人もいました。

1か月の「教育」は結局は「説得」のための期間でしたから。

 

こういう状況を目の当たりすると、だれが運転士になりたいと思いますか?

運転士から急に他の部署へ異動させられて、それまでの少ない給料がさらに減ってしまうことで、生活設計自体が崩れていきます。

だからそういうことがない駅勤務のままいるとか、知らずに車掌になってしまったので、とにかくこのまま車掌で居座ろうと考えてしまう人が増加するのです。

 

ちなみに私が運転士になった理由は、駅より車掌、車掌より運転士の給料が格段に良かったから。

そして昔は少々のミスを犯しても口頭の注意で終わることが多く、運転士になるリスクがかなり低かったからです。

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