人身事故

鉄道の話で気になることって人身事故でしょうか。

私は車掌を4年、運転士を26年しましたが人身事故は一度も無し。

同僚運転士の中には10人以上と接触して“ヒットマン”なんて呼ばれていた人もいますし、上り列車で人身事故に遭遇し処理を終えて運転再開したものの、折り返し下り列車でまた人身事故に遭遇した運転士もいました。

数か月間毎月のように人身事故に遭遇し続け、さすがにダメだと会社を休んで神社へお祓いしてもらいに行ったのに、翌日の勤務でまた人身事故に遭遇したという運転士もいたほどです。

なので30年も乗務員をしていて担当列車では一度も人身事故が無い私って、意外と貴重な存在かもしれません。

でも上り列車で駅を通過中に、下りの通過列車に飛び込んだ瞬間を目の当たりにしたこともありますし、1本前を走る列車で人身事故を起こすケースはかなり多かったですよ。

 

ネット少し検索してみると、人身事故の処理は車掌が行い運転士は乗務員室にいて、運転指令とのやり取りを行う・・・みたいなものがありましたが、会社によって考え方に違いがあるのかなぁ。

私が勤務していた会社では、事故の第一報を運転士が運転指令に報告し、車掌に対して事故現場に来るように指示します。

そして運転士も線路内へ降りて被害者の方の救護に当たります。

ただ100㎞/hで走る金属の塊と接触した場合、体がバラバラになることが多いので、救護というよりは周囲の人の目につかないようにブルーシートなどで覆っておくことになります。

軌道内に体が散乱していて運行の支障になる場合には、犬走りなどに移動させておきます。

現場には車掌を残して運転士は列車の運転を継続することが多かったのですが、ワンマン運転が認められていない線区で運転士だけで運転を継続することが問題となり、直近の駅まで移動させた後に車掌資格を持つ駅員等が乗り込んで運転継続をするようになっています。

車掌だけが残された事故現場へは最寄り駅の駅員が駆け付けることもありますが、乗務区の助役なども駆けつけて処理を行うことになります。

私は6か月間だけ乗務区の助役をしましたが、事故現場へ駆けつける仕事には当たらなかったんです。

べつに逃げていたわけではないのですが、不思議と別の仕事に入っていて逃れられたのですよ。

 

 

人身事故が乗務行路の途中の場合ですが、昔はその日の以降の乗務は運転士・車掌ともにすべて免除されていました。

ところがいつ頃からか、乗務を免除する規定などないと言い出す上司が出てきまして、事故後も乗務することが基本になってしまいました。

人を殺しちゃってるのに平常心で乗務などできないことは分かっているだろうに…

ただ

「ちょっときついです」

みたいに申し出れば免除はされるのですが、そんなことを乗務員に言わすなよ!

運転士は警察へ行って事情聴取などがありますので、実際に乗務することは無いはずですが。

 

ちなみに人身事故に遭遇した運転士や車掌に、お金など金品が出るということは無かったですよ。

Twitterか何かでお清め料として車掌と運転手合わせて5000円もらえるって書かれていたそうですが、うらやましい会社ですよ。

まぁ事故の後に乗務区へ戻ってきたときに、「ごくろうさん」の言葉と缶コーヒー1本が差し出されるくらいです。

助役になってからも事故現場へ行くことが無かった私ですが、「ごくろうさん」の言葉と缶コーヒーを運転士と車掌に1本ずつ手渡したことは数回ありました。

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