地震発生時はダイザーの活用で駅間で停止する列車が激減するかも

マイナビニュースに次のような記事が出ていました。

 

JR西日本、地震発生時の速やかな降車へ新たなルールとシステム導入

JR西日本、地震発生時の速やかな降車へ新たなルールとシステム導入
JR西日本は10月11日に実施した社長記者会見にて、地震発生時に乗客を速やかに降車させるため、新たなルールと細かい範囲で震度を推定できる新システムを導入したことを発表した。地震発生時になるべく早く乗客を降車させる対策を2つ導入したという。

 

一般的にJRの在来線や大手私鉄では早期地震警報システムが導入されていて、沿線に独自の地震計を設置してその情報をもとに警報を発するタイプと、気象庁からの緊急地震速報を受信して警報を発するタイプがあるみたいですね。

どちらにしても比較的広い範囲で列車を止めることになり、多くの鉄道会社では震度4以上で運転抑止となるケースが多いのですが、場所によっては震度3以下の揺れでも駅間に停止する列車も出てしまいます。

 

私は以前このブログに

 

ちなみに大規模地震発生時における首都圏鉄道の運転再開のあり方に関する協議会報告書には

3.5 地震発生時における列車の停止及び運転規制に係る実施基準地震発生時における列車の停止、運転規制に係る実施基準の代表的な例を次に示す。
【事例1】
強い地震(震度4以上)を計測したときは、指令は全列車を一旦停止させる。震度4の場合、指令の指示により 55km/h 以下で次駅又は先行列車が停止していた位置まで注意運転し、安全が確認できれば通常の速度で運転する。震度5弱の場合、指令の指示により 25km/h 以下で次駅又は先行列車が停止していた位置まで注意運転し、安全が確認できれば通常の速度で運転する。震度5強以上の場合、保守係員が要注意箇所について点検を行い、安全が確認できるまで運転を中止する。

と書かれていますから、運転指令が列車1本ずつに対して

「停車した地域は震度4程度だったので最徐行で運転してください」

というように指示しても問題はなかったんじゃないのかなと。

大阪北部の地震-2より

と、ど素人が偉そうに書いたことがあるわけですが、鉄道総合技術研究所内の鉄道地震工学研究センターが開発した「鉄道地震被害推定情報配信システム(ダイザー)」を活用することで、広範囲にわたる地震による運転抑止を防ぐ取り組みをはじめているそうです。

 

通常は地震の震度は比較的広い単位で発表されます。

政令指定都市では区単位で発表されますが、その他は市町村単位。

また早期地震警報システムでは広い範囲を一括りにして震度5の地域みたいに運用されているので、抑止の対象となる列車はどうしても多くなります。

ダイザーは通常より細かく(500m単位)運転抑止・徐行規制・規制なしの判断ができるため、これまでのように一律で抑止とはならないために、とりあえず最寄りの駅まで移動できる列車が増加することでこれまでのような混乱を抑えることが出来そうです。

 

このダイザーの情報によって作成される「規制区間別路線図」を乗務員へ配信することで、担当列車はいま規制区間なのか規制のない区間なのかが乗務員によって判断でき、運転指令からの指示があるまで抑止状態が続く今の運転方法よりは相当駅間で抑止される列車が減ると思います。

 

 

緊急地震速報は震度5以上の地震の発生が予想されるときに、震度4以上の揺れが起こるであろう地域に送信されます。

鉄道の早期地震警報システムもおおむねこれに準じて構築されているし、震度5を超える地震が発生した場合は徒歩巡回による安全確認が終わるまで列車の運転は抑止されます。

今のやり方ではどうしても、実際には震度3以下の地域にまで抑止が及んでしまうことで長時間の停車を余儀なくされてしまいます。

いつ地震が発生してもおかしくないのが日本ですから、新しシステムを導入することで運転抑止による混乱を少しでも防げれば旅客も乗務員も助かりますよね。

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