「デスク爆弾」ではなく「添乗爆弾」は昔から乗務員時代によく感じた
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「デスク爆弾」ではなく「添乗爆弾」は昔から乗務員時代によく感じた

あくまで個人的な意見

仕事中に話しかけられて困るということは誰しもあると思います。

その相手が上司だったりすると、仕事とは関係のない話であっても付き合ってあげなくちゃいけなかったり。

特にこちらが真剣にそして集中している時に話しかけられたりしたら、本当に邪魔者を通り越して破壊者と感じてしまうことも。

これはデスクワークの方だけではなく、列車に乗務する乗務員も感じることが多かったのです。

 

 

デスク爆弾

2022年12月20日の朝の新聞を読んでいて目に止まった記事がありました。

読売新聞の[関心アリ!]話しかける同僚は迷惑?…「デスク爆弾」と呼び敬遠する傾向という記事です。(会員限定の記事です)

デスクで仕事をしている時に上司や同僚が近付いてきて話しかける行為を「デスク攻撃(Desk-Bombing)」と言い、欧米を中心に迷惑行為として捉えられるようになってきているそうです。

日本とは違い欧米では職場のデスクは一種の私的空間とみなされ、そこで仕事をしているのに邪魔をされることに不快感を感じる人が多くなっているのだとか。

真剣に仕事をしている時に話しかけられればペースも乱れるし、相手が上司だったりすると「今忙しい!」といって断ることも難しい。

今はすぐ隣の席であっても、メールやチャットなどで“今少し話がしたいのだけど”といった具合に、アポを取って了解を得るのが当たり前な時代になってきているからでしょうか。

でも直で話しかけるにしても「今少し時間いいですか?」と話しかけるとは思うけど、それがないから嫌われるのかな。

 

 

デスク爆弾ではなく添乗爆弾

電車とは全く関係がない話を長々と書きましたが

この「デスク爆弾」という言を初めて知り、その記事を読んでいて思ったのが「添乗爆弾」は昔からあっておそらく今もあるのだろうと感じたこと。

車掌でも運転士でもそうですが、事務職とは違って仕事ぶりを監視するのって難しい仕事です。

列車に乗務しているのは車掌と運転士の1名ずつまたは運転士の1名のみが基本で、それ以外に会社の関係者はいません。

また乗務員室に入れば個室でプライベート空間と変わりがない状態です、ガラス張りでお客さんからは丸見えですけど。

そのような状態で仕事をしているので、適宜助役など監督者が添乗して指導監督するわけですが、時々「今はしゃべりかけるな!」って本気で思うことがあったのです。

それこそ雨天時などは空転してなかなか速度が上がらないし、ブレーキもどの地点でかければ滑走もせずに止められるのか、そのためにはどの程度の圧力を入れるのが適切なのか、なんてことを駅間を走行中ずっと考えているわけです。

そんな時に指導として

「先日の居眠り運転に関する苦情のことで全員に注意喚起してるのだけど…」

みたいなことを言われたりするのですが、今この状態の時に話しかけなければいけないことか?せめて駅に停車している時に話しかけろよ!って思うことがホントに多かった。

ひどい監督者になるとブレーキをかけている最中にあれこれ話しかけてくるし、

「お前は俺にミスをさせたいから今ジャマをしてくるのか?」

って何度も思ったことがあります。

私は助役になんてなりたくはなかったから、かなり粘って運転士の職に留まったために、年下の監督者もずいぶんいましたが、彼らも運転士時代に同じように話しかけられてきたから私にも同じように話しかけてくるわけです、悪いとは思っていないから。

監督者に口答えするのは本当はダメだけど、

「今ブレーキ操作の最中や、邪魔するな! それともミスさせるために添乗に来ているのか!」

そして停車させてから。

「助役さんは運転士のとき、ブレーキをかけている最中にあれこれ喋りかけられてもイヤではなかったの?」と聞くのですが答えはほぼ全員が、

「確かに今は黙れよと思うことが多かったです」

それまでは「添乗爆弾」に困っていたのに、立場が変わると「添乗爆弾魔」に変身するようです。

※デスク爆弾を行う人のことを「デスクボマー(Desk-Bomber)」といい、ボマーとは爆弾魔を意味するそうです。

 

 

相手のことは考えずに自分のタイミングで一方的

中には指導監督目的ではなく、監督者や管理職が移動目的のために添乗してくるケースもあり、複数で添乗してきた場合なんてその人たちだけの雑談が乗務員室で繰り広げられたりしますからね。

乗務区長と副区長が添乗してきて、ゴマすりのためか副区長が区長の飼い犬のことをべた褒めしてたなんてこともあったし。

監督者が3人添乗してきて下ネタで盛り上がっていたなんてこともあるし。

乗務区では上司がいて好きなことを話せないから乗務員室に添乗した時を利用しているのかもしれないけど、乗務員にすれば迷惑この上ない話です。

こうなると「添乗爆弾」ではなく「添乗機銃掃射」って感じですよ。

 

中には女性乗務員ばかりを指導監督するために添乗する監督者もいますし、終点に到着してもホーム上で女性相手の場合だけ話を続ける監督者もいます。

女性乗務員にすれば相手は上司だし、無碍な態度を取るわけにもいかないし、それで仕方がなく話に付き合うという、デスク爆弾と全く同じ構図もありました。

 

結局はタイミングをはかることができず、自分のタイミングだけを優先させるから反感を買うのです。

デスクワークの場合はテレワークによってしばらく対面での仕事から遠ざかったことも原因だそうですが、乗務員に関して言えば、日頃から乗務員側からの意見にも耳を傾ける、乗務員から話やすい環境を作っていないから、いざ指導監督しようとなると反発されるのですから。

役職の違いもあるからすべて平等とはいかないのは当然だけど、でも人として対等に話し合える環境を普段から作ってこないから「デスク爆弾」にもなるし「添乗爆弾」にもなると思うのです。

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