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冬は寒さとの闘い

私が運転士になったころの電車には、まだ温風式のヒーターではない古いタイプのものがたくさんありました。
簡単に言えば電線に電気を流して温めるもので、その電線は金属のカバーで覆われていました。
電気あんかのような感じと言えばわかりやすいでしょうか。

 

運転席の下に1つだけ設置してあり、とてもではないですが乗務員室全体なんてどうやっても温めることはできません。
本当に小さな電熱線式のヒーターだったのです。
しかしカバーも金属製ですから触るとやけどするほどに熱くなる、本当に困ったヒーターでしたよ。

 

最近の電車の運転台はいわゆるデスクタイプですから、前面からの寒さが手の指先にまでは伝わりにくいものです。
ところが昔の電車のノッチって計器類より上に設置してあります。
ノッチを握る指の先に前面の窓ガラスからの冷気が直撃します。
なので手がかじかむどころか、指先の感覚がなくなってしまうこともしばしばありましたよ。

 

駅に着くたびに、熱々になったヒーターの金属製カバーに近づけて暖を取ったものです。

 

ただこのヒーターは熱々の状態になるまでには相当の時間がかかります。
触っても金属の冷たさが伝わってきて、体が余計に冷えちゃうのです。
なのでこういう時は、駅に着くと椅子と足の間に手を入れて温めるしかなかったですよ。

 

 

 

あとは隙間風ですね。
貫通扉が付いていてもゴムパッキンがしっかりしていれば良いのですが、中にはパッキンがへたっているものがあります。
すると前から風が吹きつけてきて本当に寒い。
真冬の隙間風は本当に堪えますよ。

今どき3畳一間のボロアパートでもこんな隙間風は入ってこないぞ

って冗談めかして交代の時に引き継ぐ運転士もいましたからね。

 

今は温風式のヒーターが増えたので、乗務員室全体が温まりやすいので冬場の乗務はかなり楽になっていますよ。
ただ温風式って空気が乾燥するのが欠点なのですけどね。

 


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