障碍者の割引はあって当然なのだけど・・・

このテーマで記事を書くか少し躊躇しましたが、駅のころに実際に体験したことが多数あるので少しばかり書いていきます。

私が駅にいたころは、障害者(以下 障碍者 と記します)の割引乗車券は補充券を使って手書きで発行していました。

自分の手書きの補充券が“きっぷ”として通用するのって、なんだかすごいことだなぁという思いがあって、ほんとに好きな仕事の一つでした。

当時は障碍者手帳を提示してもらって、手帳の番号なども備考欄に書き込んでいました。

名前や住所のほか障碍の程度なども手帳には書いてありますが、すべてを見ることはありません。

私はいつも番号の部分以外はメモ用紙で隠して、補充券を作っていました。

ある駅で勤務していると、毎日のようにやってくる老夫婦の方がおられました。

この夫婦はお二人とも障碍者手帳を持っておられて、いつもお二人分の手帳を差し出されるのです。

「手帳は一冊見せていただければいいですよ」

ある日こう伝えたのですが

「いえ、私らは夫婦二人で一人前ですから、手帳も夫婦の分を出しますから」

その日以降もこの老夫婦は手帳を二冊ともに提示してきます。

そこで

「では今日は奥さんの手帳の番号を書かせていただきます」

みたいに老夫婦の手帳の番号を交互に備考欄に書いて補充券を作っていました。

そのうちふつうに会話するほど仲良くなりましたよ。

障碍を持つ方が一人では鉄道を利用することが難しい場合には介護者が必要になります。

端的に言ってしまえば、障碍を持つ方と介護者の二人で一人だという考え方から、障碍を持つ方と介護者の二人で一人分の運賃をいただく、つまりは障碍を持つ方も介護者の方も半額で切符を発行する。

こういう制度になります。

なので介護者なしで利用する場合は割引はありません。

※障碍を持つ方単独でも101㎞以上利用する場合は半額とするなど、さまざまなルールが決められています。

冒頭にも書きましたが、私が駅勤務のころは障碍者や介護者への割引乗車券は補充券で手書き発行しており、小児乗車券での代用は認められていませんでした。

ところがある車いす利用の方は、いつも勝手に小児切符を券売機で購入して乗車しようとするのです。

それも介護者がいなくても小児切符で乗車しようとするので、その車いす利用者とのバトルは日常茶飯事な状態でした。

たまに介護者らしき人を引き連れてくるのですが、介護者も含めて小児切符で乗車しようとするのでホントに困っていました。

どの駅員ももちろん乗車を認めないのですが、車いすの人単独の時は座ったまま暴れるような仕草をして抗議してきます。

介護者がいるときはその介護者が文句を言ってくるんですよ、料金が同じなのだから小児切符で乗車することに何の問題があるのかって。

そういうのは本社に言ってもらわないと、現場のヒラの駅員が文句を言われたところで規則を変えられるわけがない。

※今は一部の会社では小児切符の代用を認めたり、障碍者割引の切符を券売機で買えるようにしているようです

っていうより、そもそも100km以下では障碍者単独で利用するときの割引は今もありませんから、不正乗車になるんですよね。

この車いすの方はそういった方々の地域の団体で副会長か何かの要職に就いていたそうで、頻繁に抗議の手紙や電話が駅長宛でありましたよ。

もめることもありましたが、障碍者の方の社会進出を考えれば障碍者割引は必要な制度です。

でもルールを無視して勝手な解釈で行動する方がいれば、結局は他の障碍者の方々の迷惑になるだけじゃないのかなぁ。

この車いすの方に関わった駅員や乗務員の多くは、良い印象を持っているわけがありません。

もう30年以上昔のことなのですが、私の頭からこの悪印象はいまだに消えていないのです。