今でも運転指令の指示の出し方に疑問を持っている件

前回は運転指令って仮眠もとらずに24時間以上勤務する過酷な仕事なのだと、やや擁護する形の記事を書きました。
車掌や運転士として乗務しているときだって、運転指令は大変な仕事だということはもちろん理解していました。
でもそれは運転指令の指令員として適切な仕事をこなしているからであって、全く話にならないような仕事をしているときには嫌悪感どころか軽蔑しそうになることもあります。
昔は駅長に多大な権限を与えていたのですが、今は運転指令のほうが大きな権限を有しています。
場内・出発信号機の現示のほか、駅から列車を出発させるには駅長の指示によるところが大きかったのですが、今ではそのほとんどの権限が運転指令に集中しているといっても過言ではないのです。
それだけにまともな指示を出せない指令員に対してはどうしても感情的になってしまうのです。

私の中には数多くの運転指令に対する疑問点や嫌悪感、そして軽蔑し感情的になってしまいそうな事案がありました。
そのうちのいくつかはこのブログで紹介してきました。
今回紹介する事案は緊急地震速報に関する運転指令の指示についてです。

ある駅に停車させていると、かすかに何か放送でもしている?ブザーが鳴ってる?って感じの音声が耳に入ってきました。
しばらくすると車掌がインターホンで
「駅の放送で緊急地震速報が流れていて、車内のお客さんがややパニック状態なんです。何人かは電車を降りて改札へ向かっていきました!」
何があったのかは分かりませんのでとりあえず運転指令に無線で問い合わせることに。
「〇〇駅停車中の運転士です。車掌からの報告によると駅構内で緊急地震速報が流れているよようなのですが、いったい何の放送なんでしょうか?」
駅構内だけで緊急地震速報が流れており、列車無線からは何も流れてはいません。
緊急地震速報は本当は駅構内の放送で流れるわけがなく、列車無線に流れなくてはいけません。
なのでこのように問い合わせたわけですが、運転指令からの返答は
「それでは信号現示に従って進行してください」
いやいや、そうじゃないだろう。
せめて
「何かの手違いで駅構内で流れたようですので、列車を出発させてください。車掌には旅客へ案内放送をするように指示します」
こうじゃなきゃおかしいだろ!

「駅の係員による避難誘導訓練を実施していたのだが、間違って駅構内全体へ放送が流れるようにつないでしまい、緊急地震速報がホーム上で聞こえるようにしてしまった。」
平身低頭で管区駅長が私のもとへきて謝ってきたのは2時間後でした。
今回のミスの大元は駅が間違って旅客のいるホームに緊急地震速報を流したことです。
駅長以下この訓練に参加していた監督職はみんな事務方の偉い方々にこっぴどく怒られたようです。
でも私にすればそれ以上に運転指令の指示の出し方がおかしい事のほうが重大です。
私の質問に対して何も答えていなし、何よりも本当に進行しても大丈夫なのかという部分に一切触れていないのです。
指令員は駅へ問い合わせたうえで緊急地震速報は手違いで流れただけということが分かったうえで「信号現示に従って~」と指示したのかもしれませんが、こちらには何も伝えてこないのだから何が何だか分からない状態です。

「信号現示に従って~」と指示してきた運転指令に対して
「何が原因だったのかくらいは伝えてください!原因が分からない状態では車掌も旅客に対して放送ができませんし、こちらも本当に安全が担保されているのかが分からない状態では運転の継続は難しいです!」
すぐに無線で運転指令に対して無線を打ったのですが
「え~そのまま運転を継続してください」
ブチ切れ状態で運転を再開したのでした。