泥酔客を乗車拒否する鉄道の方が一般客にとっても良いのでは?
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泥酔客を乗車拒否する鉄道の方が一般客にとっても良いのでは?

あくまで個人的な意見

いつもは嘲笑気味に見ることがほとんどのMerkmalの記事ですが、先日読んだ記事は大半の部分で賛成する内容でした。

小西マリアさん(フリーライター)が書いた記事で「泥酔客を「鉄道に乗せない」時代到来か? 駅係員などへの暴力“飲酒がらみ”が7割超、止まぬ蛮行への最適解とは」です。

週末の深夜時間帯の乗務は酔い客が多数乗車していて本当に嫌でしたが、一般のお客さんからもよく苦情をもらっていたし、正直なところなぜお酒を飲んでいない者が我慢しなければいけないのかと、考えることもよくありました。

 

 

駅員や乗務員に対する暴力行為の7割が飲酒した人によるもの

2022年4月から2023年3月の1年間に駅員や乗務員に対する暴力行為は138件発生しており、そのうち飲酒していたのは101件と、73%を占めました。

鉄道係員に対する暴力行為の件数・発生状況について ( 2022 年度/大手民鉄16社)

私は駅員や乗務員時代に3回殴られたことがありますが、そのうち2回はお酒を飲んでいた人で、終点に到着したので起こそうとした時などに殴られました。

あとの1回は駅勤務時代に無札をとがめた際に殴られたものです。

著書の電車屋さんだったころの話 Ⅱに詳細を書いておりますので、よろしければご覧ください。

 

昔から酔ったお客さんによる暴力行為は多く、中には被害に遭ったことを上司に申告していないケースもあるでしょうから、実際に被害はもっと多いと思います。

殴られまでしたら捕まえて警察へ突き出しますがそこまでの行為には出ない人、例えば軽く小突いてくるとか、たばこやお菓子などの空箱を投げてくるといった人も多いですからね。

よく乗務区で話に出るのが

「乗務員には酔い客による被害が多いのに、なぜ駅の売店でアルコール類を売っているのだ」

外で全く飲んでおらず、駅の売店でビールを一本だけ買って飲むような人の場合はほとんど迷惑行為を起こしてはいないと思うのですが、それでも乗務員感情からすると駅でアルコールを売っているということに対して反感を持つ人も多かったですね。

 

 

車内は禁煙だけどなぜアルコールは許されるの?

運転士をしていて終点に到着した時、降りてきたお客さんが近付いてきました。

またクレームかなと思っていたら、

「車内禁煙は火災予防のほか煙による周囲の人への迷惑、それに吸い殻や灰の問題もあるからだと思うが、ではなぜアルコール類は許さているのか? 今も横に座る人がビールを飲んでいて、アルコールの匂いが本当に迷惑だし、飲み終わった缶は床に放置して降りて行くし。中には嘔吐するような人もいる。私にすればタバコもアルコールも同等に迷惑だが、あなたの会社では今後何か対策は進めるのか」

イやな人にとってはビールなどアルコール類の匂いだって迷惑なものです。

特に飲んだ人の息はアルコール類が苦手な人にとっては本当に迷惑で、アルコール類の匂いというよりも、飲んだ人が吐く息の匂いが本当に我慢できないほど苦痛なようです。

私は体質的にアルコール類は摂取できないのですが、アルコールを摂取した人の息の匂いはたしかにあまり……

でも不思議と日本ではアルコールの摂取に関しては緩やかで、公共の場所での飲酒もほとんどの場合はおとがめなし。

電車による旅行でビールを飲みながら車窓を楽しむとか、出張帰りの新幹線の中でちょっと一杯なんてごく普通の光景ではあるのですが、冒頭に紹介したMerkmalの記事によると駅や列車内は公共の場所に該当し、多くの国では飲酒を禁止しているとか。

日本の場合は新幹線をはじめ車内販売のある列車ではビールが普通に販売されていますからね。

何もかもを世界基準に合わせていくのならば、車内での飲酒禁止やアルコール類の販売も取りやめ……になるかもしれないですね。

 

 

泥酔客は鉄道の利用を制限するほうが良いと思う

駅員や乗務員への暴力行為はお酒を飲んだ人が多いのですが、だからといって少量でも飲んだ人をすべて締め出すのはさすがに賛成はできません。

ただしまともに歩けない人や受け答えが正常にできない人などは、駅に入れない方が良いと思います。

また酒を飲んでいて車内で大声で話をするような人も駅入れない方が良いです。

もちろん鉄道従事員目線で見ている部分もありますが、一般のお客さんや軽く飲んで気持ちよくなって帰る人たちにとっても、これらの人を駅に入れない、列車に乗せないというのはサービスの一つでもあると思っています。

夜遅い電車を利用する人すべてがお酒を飲んでいるのではなく、夜遅くまで仕事をして疲れている人もいれば、夜勤等で今から職場へ向かう人だっているわけですから。

 

鉄道事業者側はたとえば駅員にボディカメラを付けさせるとか、防犯ブザーを持たせるといった暴力・迷惑行為対策を行っているとは言いますが、根本的に泥酔者は電車に乗せないという方策を取る気はありません。

酔っている人との応対の場合は必ず複数人で対応することなんてマニュアルがあるとしても、現場は人をかなり減らされているから、ただのきれいごとなんですよ。

列車はワンマン運転でほとんどの駅は2名以下ですから、このマニュアルのどこに実効性があるのか知りたいものです。

泥酔客に殴られそうになる中、防犯ブザーを鳴らして何か意味ありますか?

暴力行為は犯罪ですなんてポスターで啓発活動を行っているようだけど、そんなポスターでどれだけの抑止効果があるのですか?

いずれも本社等の事務方の〝やっていますよ〟というポーズだけのもので、最初から実効性なんて何も考えていないとしか思えません。

 

 

現場の従業員と本社など事務方との考え方はかなり乖離しています、

本社などの事務方は儲けさえできれば現場の職員なんてどうなったって良く、マニュアル通りに行動すれば泥酔客がいても問題ないと突き放すわけですからね。

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